王道なき牡牛の角

ec30-13アンジェリーナ号は6年前、当時12歳だった娘を乗せようと思って購入したクロスバイク(Giant Escape R3)です。 380mmというフレームサイズ(=ダウンチューブ長)は最も小さく、適合身長は150~160cmです。

リタノフと同じく原型をとどめないほど改造をしてスパルタンな自転車にしてしまったため、家族からは不人気です(苦笑)。 同じR3の370サイズのアダムセブン号も有るので、今や会社に置いて、実質的に私専用の自転車となり頻繁に乗っています。

ec30-14身長174cmの私が乗るため、350mmのシートポストへ換装しましたがそれでも2cm足りません(400mmへ換装を検討)。 トップチューブ長(ホリゾン換算)は、私には530~545mmのフレームにドロップハンドルを装着したのが適していますが、アンジェリーナ号はホリゾン換算で510mmで、さらにフラットバーの為、かなりハンドルが詰まった感じです。

年次を考えるとリタノフと同じ6年物。 リタノフよりも作りはしっかりしていますが、それなりに酷使しているので、最近はハンドル回りがガタピシしてきました。

こんな現状から、『自分専用ならポジションを見直せ』『ハンドル回りの不具合を直せ』という思いのもと、ほぼ行き当たりバッタリ、ブルホーンバーに換装する事にしました。

ec30-01行き当たりバッタリと言いましても初めての事ではなく、これで3回目のブルホーン化で、過去にリタノフをブルホーン仕様としたときの機材を使う事にします。

過去にレポートもしていますが、かれこれ4年も前の事なので、今回はパーツの紹介から始めさせていただきます。

 記事リンク
  → 4年前のブルホーン化
  → リタノフ・改造の変遷

ec30-03TRANZ-X というブランドのブルホーンバー。 何年も前、たまたまショップで見かけ、約2千円という破格だったので衝動買いしました。 どんな品かをよく確認せず無計画に買ったので、ハンドル幅の実測:440mm(C-C)で私には少々幅広気味。 リーチ(バー先端までの奥行)は実測:190mmで、クランプ径は26.0mmです。

ネットでTRANZ-Xのブルホーンバーを検索してヒットするのは幅400mmと表記された物だけです。 私の440mmと別物なのか、どの部位を測ってるのか、いずれも不明です。

ドロップハンドルでは400mmや420mmといった狭いのが好みな私が実際に使用してみたところ、幅が広いのは全く気になりません。 感触が硬くて快適でない点はアルミの特性と割り切る事として、廉価である点を加味するとお買い得な品だと思います。

ec30-07バーエンドコントローラー(=バーコン)はダイヤコンペ製。 インデックス(段刻み)が無いので、変速の段数との互換性を気にせず使えます。 過去に実際に使用してみて、7s、8s、10sのすべてで問題ありませんでした。

ダブルレバーと似たような作り。 ダブルレバーの自転車が手元に無いので確認ができませんが、金具の形状から見て、ダブルレバーの台座を変えただけのようです(多分)。

ec30-05ブレーキレバーについては、オポジットレバー(バーエンドに装着するブレーキレバー)を装着するとカッコイイのですが、バーエンドにはシフターを装着するため、オポジットは使用できません。

バンドタイプのレバーをバーエンド近くに装着する事となりますが、前方にケーブルが飛び出るとカッコ悪いので、手前側にケーブルを出せるレバーとして、ここでは補助ブレーキ(TESTACH エイドアーム)を使用します。

ちゃんと制動しますが、所詮は補助ブレーキですから、見た目も感触もチャチです。 しっかりとしたレバーが欲しい場合は、BL-R600(アルテグラ)か、BL-R400(ティアグラ)あたりが選択肢になるであろうと思います。

補助ブレーキのこのチープな感じが見た目にスッキリで、個人的には現状が好みです。

ec30-04見た目にも短い、60mmのステムです。

ロードバイクではショートリーチのドロップハンドルに長め(110mmなど)のステムを使用していますが、反面、ブルホーンバーはリーチが長く、バランスを考えて短めのステムという選択肢になります。

ただし、この時点では、余ってる数本のステムの中から見た目でよさそうなのを選んだだけです。 設定したいハンドル位置によってステム長は変わります。。

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ec30-29アウターケーブルの長さを合わせるために、一旦装着してみます。 フィッティングのついでに、もう1セット持ってた補助ブレーキを、本来の補助ブレーキの位置にも取り付けてみました。 便利そうですが、カッコよくないので却下。

カットしたケーブルはインナーの穴を広げ、末端は平らになるように削ります。 アウターのキャップを装着してケーブルの準備は完了です。

ところがどっこい。 アウターケーブルはハンドル回りの4本を用意しただけで、後方の2本を作るのを忘れていました。 しの2本は新たに作成する事なく、換装せずにそのまま使用という超アバウトな作業となったのを、こっそりと報告しておきます(汗)

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ec30-11ここから設置を開始します。

これらを単純に縦方向に装着しただけだと、シフト用ケーブルがブレーキレバーと干渉し、無用な摩擦が生じて変速に悪影響が出ます。 そのため、シフトとブレーキが干渉しないように、回転方向や前後位置をオフセットする必要があります。

以前リタノフで散々試しては失敗し、試行錯誤の結果、この配置に行き着きました。

ブレーキレバーを少し後退させ、僅か内向きにセットします。 シフターは外側に回転させ、後方に出るケーブルの経路を確保します。

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ec30-33実際にアウターケーブルを配するとこうなります。 (右手のハンドル部の表&裏)

ビニールテープでしっかりと固定をします。 片側2本のアウターケーブルはハンドルの真下に収まりやすいところ、できるだけ内サイドを通るように固定をすると、ハンドルを持ったときにケーブルが手に当たる違和感がなくなります。

固定を終えたらインナーケーブルを挿してみて、無用な摩擦が生じていないかをチェックします。

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ec30-40一発合格! 抵抗なく、すっとケーブルが入りました。

表と裏から見た様子。 過去の作業では、パーツをスッキリ配置させるとケーブルに無理が生じて動きが渋くなったり、フリクションロス(摩擦による抵抗)を避けると配置が変だったり。

配置に多少の妥協はありますが、インナーケーブルが一発でスッキリと通ったことで達成感たっぷり(嬉)。 これじゃ、本体なきエアー自転車ですが、ここで作業の殆どを終えた気分です。

装着例をネットで探してみると、パーツも装着方法も様々。 皆さん、いろいろと苦労して試した結果なのだろうと感心することが多くあります。 見てて面白いしスゴイ。 ブルホーン装着は、王道なき世界のようです。

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ec30-48ここで改めてアンジェリーナ号に装着、ステムを固定します。 アウター内に潤滑剤を注入し、ケーブル類を配して固定。 これにて、エスケープR3のブルホーン化の完成です。

えっと、、完成? バーテープは?

半ば思いつきで始めたので、バーテープを用意していませんでした(をぃをぃ)。 バーテープ巻きは苦手なので、記事にするのが恥ずかしいッス。 したがいまして、これにて完成って事にしといてください(苦笑)

ec30-44これまで6年近くフラットバーで運用してきたアンジェリーナ号が2×8sのブルホーン仕様となりました。 作る楽しみたっぷりでした。

ウチには同じくR3のアダムセブン号が有るので、比較対象となるわけですが。。 スポーティな感触に変わったのは間違いありませんが、快適性がすっかり無くなりました。 前述のようにサドル高が2cm足りない点も相まって快適性ゼロ。 自転車としての完成度が低すぎます(自爆)

こんな未完成品でロングライドに出かけたらリタイヤ必須。 ここまでやっといて何ですが、、ずっとブルホーンで続けるもんでしょうかねぇ? カーボン製のブルホーンだったなぁ。。ブツブツ。。。

コメント

  1. kaol_supple より:

    面白すぎでございます。最後の落ちがすばらしい。でもまだまだ、改造できそうですね。

  2. ゴードン より:

    ☆ kaol_suppleさん

    そうそう、最後のオチ。 本当に完成度が低いです。 次の記事はコレの続きです。
     

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